MonclerのGeniusによる進化

2018年最後の四半期、そのブランドを代表するファッション小物が世界的人気となったため、GucciがOff-WhiteやBalenciagaを抜いてIndexのトップブランドの座を取り戻しました。10月から12月の間、600万人以上がGucciのバッグ、ベルト、シューズを検索し、Gucciの小物は今や2年近くにわたってファッション業界の強力なアイテムとしてそのステータスを維持しています。歳末セールや年末のショッピングピークが含まれる第4四半期に、アレッサンドロ・ミケーレのデザインは2018年最も注目されたラグジュアリーファッションギフトとなりました。

イタリアの高級アウターブランドのMonclerは、順位を12上げて第4位となりました。同ブランドの代名詞であるダウンジャケットはレディースとメンズの両方で今期注目のアイテムに挙がっています。会長兼CEOのレモ・ルッフィーニの下、同ブランドは商品の幅を拡大し、8名のデザイナーとコラボしたGeniusコレクションを展開しています。業界であがめられている有名デザイナーと提携した野心的で芸術的な取り組みであるGeniusディフュージョンラインは毎月発表され、ソーシャルエンゲージメントと検索数で同ブランドにおける最大数を記録しています。『ファンタスティック・ビースト』の新作映画プレミアにおいて、俳優のエズラ・ミラーがピエールパオロ・ピッチョーリのブラックキルトロングケープを着てレッドカーペットを歩いた際には、Monclerのソーシャルメディアでの言及数が24時間で54%増えました。一方、定番のダウンジャケットも世界中で売り上げを伸ばしており、すぐにMonclerとわかるMayaジャケットはメンズで最も人気のデザインです。2019年さらにGeniusコレクションを発表したMonclerは冬以降も人気を上げていくのでしょうか。それともすでに最盛期は過ぎたのでしょうか？

Indexでは引き続きイタリアのブランドが名前を連ねています。Fendiは順位を4つ上げ、Stone Islandは過去6か月間トップ10から外れていたものの、機能性アウターの需要によって今期は注目ブランドに返り咲きました。Lystのパートナー販売店でのStone Islandの検索数は昨期と比べて122%増加し、ソーシャルメディアで327,000回以上言及されました。

一方、新しいチーフクリエイティブオフィサー、リカルド・ティッシによる変革の最中にあるBurberryには、良い兆しが見えています。株価が変動し、当初はアナリストらから懐疑的に見られていたものの、リニューアルされたこの英国ブランドが新規顧客を捉えていることがLystのデータに表れています。BurberryはLyst Indexの注目ブランドランキングでの順位を4つ上げ、トップ10入りしています。毎月発表される新しい限定エディションはInstagramと中国のメッセージアプリWeChatのみで購入可能で、発表からわずか数時間で売り切れとなっており、同ブランドのイギリス、イタリア、中国での売上に貢献しています。「初期の反応は非常にすばらしかった」とCEOのマルコ・ゴベッティも記者会見で述べています。Burberryはクリスマスキャンペーンにクリスティン・スコット・トーマス、マット・スミス、M.I.A.、ナオミ・キャンベルと彼女の母親を起用し、その効果により、わずか3か月の間にソーシャルメディアで1,750万人がBurberryについて投稿しています。